個人のベーカリーで働くという事

会社員から個人店に再就職して、始めは当然のように正社員の道を選びました。

ですが、やはりパン屋さんは、一般職に比べて拘束時間が長い…

 

後で気づいたのですが、大手でチェーン展開しているような企業化したベーカリーであれば、労働環境についての企業側のしばりが厳しい為、かなりシステム化して労働者の福利厚生が守られるように出来ています。

 

ですが、個人経営のパン屋さんとなると、真逆の現象が起こります。効率化の為に機械を導入するほどの生産がされない為、ほとんどが人力になりますし、こだわりのパンには、手間がかかる…

手間を省いた簡略化されたパンなら、コンビニでもスーパーでも買える為、その部分に手を抜く事はお店の生命線を脅かします。

 

そして、その手間暇をかけた人件費を回収するには、店舗の規模が小さすぎるのです。ですので、オーナーもそのこだわりと犠牲に、沢山の労働時間を提供しますし、それに引きずられるように、その家族や社員も沢山の労力と時間を犠牲にします。

 

最初のオーナーは、修行時代にこんなに厳しい環境は無い、と思って働いていたけれど、開店した今の方が苦しいし、すでに開店資金により借金を沢山抱えている為、途中で辞める事もできない、といった事をおっしゃっていました。その方は、当時も今も成功されていると思いますので、その当時の感覚だと思いますが…

 

そうなってくると、朝というか夜くらいに出勤して、へとへとになって遅くに退社する。お給料をみると、あれだけ働いたのに…と思ってしまうような金額が目に入る。お金は関係なく修行の為!と思っても、そもそも相手側に教える気が無いのです。

 

これが、意気込んで会社員を辞めてから、個人店で直面した現実でした。

 

こうなると、勉強時間の確保も難しいし開店資金の貯蓄も出来ない。

個人店で、下手に夢を語って月給で働く事は、とても厳しいと痛感しました。

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